鉛色の雨

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とある大きな家の部屋の襖から見える外は鉛色の空に覆われ雨がザーザーと沢山降り続いている。 部屋の中には長い黒髪を一つに束ねた王耀が座っていた。 王の隣には、体の至る所包帯が巻かれた短く切り揃えられた黒髪の本田菊が静かに眠っていた。 「菊・・・何時になった目が覚めるあるか?」 耀は、菊の頬に手を当てる。 すると、菊の瞼が振るえゆっくりと開く。 「耀・・さん?」 「目が覚めたあるか?菊。」 「此処は?」 菊は、あたりを見渡す。 「我の家あるよ。」 王は優しく答える。 「私は・・・負けたんですね。」 「・・そうある・・・」 王は、一瞬目を見開き苦虫を噛んだような表情を浮かべ下へうつむき答える。 「これからは、皆私から離れていきますね・・私は、罪を重ねすぎた・・・初めは兄さん達を護るために強くなろうとしたなのに・・・なのに・兄さん達を傷つけて・・・・どうして・・・何処で間違えたのでしょう・・・私が強くなろうとしなければ・・兄さん達は・・・」 「菊!もう良い、もう良いあるよ。」 菊は爪をこめかみに食い込ませ涙を流しながら叫んだ!しかし耀は菊の言葉を遮り優しく包み込むように菊を抱きしめ、懐から小さな瓶を取り出し、その中から一粒の薬を口移しで菊に与える。 「にっにーに・・・・・」 耀の腕の中で規則正しく寝息がたつ。「菊・・・・にーにが弱くてごめんある・・・こんな小さな弟に押し付けてごめんある・・・ごめんな菊」 耀は、菊を強く抱きしめ呟いたが、その呟きは静かに眠る弟には届か無いまま雨音にかき消える。 ザッーーーーーー。 家の外には、まだ重い鉛色の雨が降り続いていた。それはまるで、耀達の心の中を写しているようだった。 ――――――――――――――――― わっ何だコレΣ(゚□゚;) 暗いくらいよ君たち!あぁ~今度は、ほのぼのギャグの家族が書きたい(´・ω・`) 書き直しました。
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