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教室には僕等のみ。誰かが来るような気配はない。
黒板は薄い波を描いてる。
「凛々」
「……」
「僕はさ、偶然君に出会い、偶然今のような関係になったたけどさ、これって偶然だと思う?」
僕は――――
「思わない」
「え?」
「偶然ではないの。これは、私が願ったこと。こうであってほしいと、そう想ったからなの。だって――」
「そう、偶然じゃないよ、凛々」
偶然。
否、必然。
既に決まっていたこと。
「夢のような運命だよ」
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