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 ◇   「じゃあ、明日また迎えに来るね」    僕はそう言い残し、ドアを閉めた。    その後、家に帰る途中にコンビニに寄って、ポカリスエットとサンドイッチを買った。牛乳プリンを探したが置いてなかった。残念。    外に出ると、じわっとした熱気のせいで汗ばむ。太陽さんは偉そうに僕を真上から見下している。   「頭が焼けるだろ、馬鹿野郎」    と叫びたかったが、気違いとして見られるのは忍びないから、なるたけ日陰を通ることで、優越感を得た。    ただ、後々考えると、一人で電柱の陰から陰まで走ったり、忍者のように壁を伝って歩いたりしている自分を想像すると憂鬱になった。
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