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僕ができるのは、こうして朝迎えに行って、手を繋いで登校し、隣の席で授業を受け、一緒に昼ご飯を食べ、歩幅を合わせて下校したり、支えてあげることだけだ。
精神病なんか知らない。凛々は凛々という個人なのだ。精神病などただの飾り。僕は凛々が好きだから関係ない――
「……」
一言も交わさず僕と凛々の通う学校、私立夢見高校の正門前に着く。人影は見当たらない。
「夢を見よ、夢に生きろ」という我が校の校訓から夢と見るを取って、夢見高校らしい。
「トイレとか大丈夫?」
「……」
「朝、どたばたしてたけどご飯とか――」
「大丈夫」
繋いだ手がきゅっと握られる。
「そっか」
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