ケースNo.01 古河夏実『オキザリ』上

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「事象って…何なんですか?」 「知りたいかい?」 「はい…」 何故だろう…理由は無いが、この人なら私の目をどうにかしてくれると思った。 「今は朝早い…いい時間帯だ、学校までには間に合わせよう…場所を移すか」 間に合わせる?…何が? 私は言われるがまままだ開店していない池神商店の中へと案内される。 「座って…」 差し出された古い椅子、バレないように埃を取る私。 彼は飲み物を取りに行ってるからわからないはず。 「埃を払うなら横のはけを使うといいよ」 「うっ…」 見えてんのかよ!? 「何飲む~?」 「何があるんですか~?」 「麦茶しかないなぁ~」 それって選択肢麦茶じゃん。 どこにニ択とかあった? 「じゃ麦茶で」 「はぃよ~」
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