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休み時間―――
私はいつも通り屋上へと1人で向かう、階段を昇るその途中…自分のクラスの副委員長にあった。
「古河…」
「…赤澤君?」
彼は赤澤流伊(アカザワルイ)、ウチのクラスの副委員長。
バスケ部の主将で運動神経が抜群で女子ウケがいいとよく聞く…正直、話すのはコレが初めてだ。
「古河も屋上に用…?」
「…関係無いでしょ」
私は誰とも話したくなく、彼をスルーして屋上への階段を昇る。
「お前、どうしていつも1人なんだ?」
その一言が私の足を止めた。
「…それが何?」
「いや…何って言うか…」
「関係無い…よね?」
「あ…あぁ」
イライラが増してくる…。
誰とも関わりたくないのに…。
「放課後…頑張れな」
「…ありがと」
私は素っ気ない返事をして、その場を通り過ぎていく。
…同情かしら?
やめてよ…必要ないから1人にして。
それが本音だ感謝する言葉など思い浮かばないわ。
「…嫌な女、母さんみたい」
私は何故か今の自分を母親ダブらせた。 私は母みたいにはなりたくない…でも似てるんだ…あの人に。
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