ケースNo.01 古河夏実『オキザリ』下

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その日――――――家に帰ると父が心配していた様で私を泣きながら抱き締めてくれた。 正直怒られると思っていたから私からしたらビックリだ。 「ごめんね…お父さん、私頑張るから…だから2人で頑張ろう?ね?」 「夏実……うん、うん頑張ろう!!」 「いたたたっ!?ちょっ力強すぎ!?」 現実を受け止めるのも気分がいい物だ…。 その翌日―――――― 「ふぁ~ぁ…」 あからさまな欠伸を繰り返す私、早朝からどこにいるのかと言うと…。 「おっ!!ご苦労様だねぇ!!綺麗に掃除しといてねぇ~!!」 そう私は池神商店でバイトする事が決まりました。 ちなみに時給はありません。 「朝からテンション高過ぎですよ、絡みづらいっす」 「あれ~夏子ちゃん、キャラ変わってない?」 「夏実です」 「あっごめん、言い間違えた」 昨日は言えた名前を間違えるかフツー? 「てか池神さんもキャラ変わってますよ」 「僕ねぇ朝は元気なんだよね~」 「あぁ~男の子ですもんね」 「オイどういう意味だコラ」 しかしこの商店…よくもここまで埃を貯める物だ…。 制服が汚れる。 すると私のポケットから一枚の紙が落ちる。 「あ…」 「ん~?」
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