熊のクローゼット

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バス停と話す男は、段ボールのバスに乗ろうとした 乗れなかった 「まともなバスは無いんか」 バス停と話す男は、また怒った [ロバ]は段ボールのバスの下に潜り込んだ [ロバ]は仕事だったのかな 段ボールバスは発車した 『大脳皮質「それじゃあ、慌ててみようか」 交感神経「汗を出してみようかな」 大脳皮質「いいねえ」』 ライオン着ぐるみは顔が出ているタイプで、フードみたいに頭を被っていた 私は汗が出てきたので、フードを外した 轟音が聞こえた 高い、金属音だ 地面を揺さぶりながら小型ジェット機が着陸した 乗降口が開いて、スチュワーデスが降りてきた 「こちらはエアコミュニティ・バスになります ご搭乗なられるお客様は、おられますか」 私は小型ジェットに乗り込んだ ひと安心だ これで、間に合うだろう 『大脳皮質「みんな、通常に戻ってね」 交感神経「今日は重労働だな」 脳幹「無意味に働かすなっちゅうに」』
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