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「麻綾ちゃんは咲月ちゃんたちのことが嫌いなの?」
そう言うと彼女は
「…分かんない」
その答えがなければ私はいま彼女のもとにはいない。
きっとまた5人に戻れる日が来ると思ったから…
「望み薄ってやつかもしれないけど」
「じゃ、やめれば?」
弟にこれまでの事を話していたのだが…
「男は良いよな、喧嘩したってすぐに仲直りだもんな」
これを言いかえると
「男は良いよな、女みてぇにネチネチしなくって」
それを理解した上で弟は
「俺はぜってぇ女に生まれてこなくってよかったって想ってる」
「そんなこと聞いてない」
今にも喧嘩が始まりそうな感じだが、別に仲が悪いわけでは(別に仲がいいという訳でも)ない。
「俺もさ、よく悠馬とケンカするんだよ」
いきなり語りだす弟。
「悠馬って誰?」
良いから黙って聞けと言わんばかりに弟は下を向き話を続ける。
「今日もしたんだ、喧嘩。
俺ってよく話聞かないことってあるじゃん?それで喧嘩になったんだよ」
「ぶぷっ」
それはあまりにもどこかの恋人のような…
「それでさ、俺言ったんだ。『毎度のことだけどごめん。でもさ、そう言う言い方ってないじゃない?』って」
「どういう言い方?」
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