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「やっと終わったか・・・!」
今日一日の全ての授業が終わり、俺は椅子に座ったまま体をのけ反らせた。
知らない間に肩までこっているようで、傾けただけでゴキゴキと音が鳴る。
「お前オッサン臭いぞ」
「うるせぇよ」
クラスメートとの慣れた会話、これもいつもの通りだ。
ホームルームも手早く終わり、俺は靴を履き替えて校庭に出た。
向かう場所はサッカー部部室だ。
「お前ら何でそんなに早いんだよ?」
俺はわりと早く来たつもりだったが、そこには既に数人の部員が居た。
「ホームルーム脱走してきたんだよ」
「阿呆かお前ら・・・」
こんな事をして、あの陰険ロン毛教師に厭味を言われた連中を今まで何人も見てきた。
こいつらも同様になるのかもしれない。
「明日だけどさ、近くの中学の連中と合同練習になるって聞いたぜ?」
「マジかよ、それ?」
突然な話に、俺は素直に驚く。
中学の連中と言えども、強豪が居るのは話に聞いた事が有る。
「いいんじゃねぇの?
お前ら、ちゃんと練習しとけよ。
恥さらしにならないようにな」
明日が楽しみになりそうだ。
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