2009年7月22日

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「ねえ、アレフ。 本当にあたしたち3人だけでよかったのかしら。」 もし観光客が、木の上を注視し彼女の姿を見止めることが出来たならば、歓喜するに違いなかった。 すらっとした長い手足に、大きな瞳、長いまつげ、整った鼻筋。 パリコレのトリを飾るモデルで、ファッション界では知らぬ者はいない超有名モデル、アクア・サンク。 まさにその人が、いるのだから。 金髪の青年は言った。 「何だ? ダレットを連れてきた方が良かったか?ヘー。」 アクア・サンクこと、ヘーはダレットの名前が出てきた途端、地上に大粒の雨を降らせた。 「そんなわけないでしょう!あいつ以外よ!ベートとか、ギメルとか、ヴァヴとかよ!」
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