2人が本棚に入れています
本棚に追加
/75ページ
少女は白い花畑の近くの湖に来ていた。
その湖は透き通っていて、草や木に囲まれている。
動物達がのんびりと時を過ごす。
少女が近づいても動物達は気にしない。
まるで居ることが当たり前のようだ。
そこに一人の老婆が現れた。
少女は満面の笑みでその老婆に近づく。
「……、今日も舞ってくれるかい?」
老婆の小さな声に少女は答える。
少女は舞い始めた。
優しい風が生まれる。
その風は湖の水面を揺らし、木々や草の葉を揺らす。
自然と動物達が少女に近づく。
老婆は笛を懐から取り出して、少女の舞に合わせて吹く。
その優しい音と舞に動物達はうっとりとした目で見る。
穏やかな時間…。
最初のコメントを投稿しよう!