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日付が変わって、12月25日。アタシは、家を出てすぐ、カバに突進されて吹っ飛ばされた。
「いったぁぁぁぁぁぁい!!!」
クリスマスなのに?クリスマスなのにカバに?カバにどうして突進されなきゃならないの?てか、住宅街に?住宅街に、なぜにカバ?
「ちょおっとぉぉぉぉ!!お気に入りの洋服が台無しじゃない!」
赦せない!!カバ、赦せない!!絶っっっっっ対!赦さない!!!
「殺す!ん?」
来たわね?
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
アタシは、近くに落ちてた重くて大きなゴミ袋を手に取って走り出すと、直線上から猛突進して来るカバをジャンプして避けた。
「おりゃあああああああ!!!」
私を見失ってその場に立ち止まったカバの頭を目掛けて、アタシは重力を味方におもいっきり、そしてありたっけの力を込めて、重くて大きなゴミ袋を降り下ろした。
「ズドォォォォォォォン!!!」
カバは大きな音を立てて倒れた。
「か、勝った……。」
「おいおいおい、勝ったじゃねぇよ、お嬢ちゃん?」
「えっ!?」
「あ~あ、こりゃプレゼントが台無しだ。」
「サ、サンタクロース!?」
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