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拾おうとすると、何故か弟の顔が思い浮かんだ。
何だか不安になってきたが、いくつか思い出した事がある。今日は弟の誕生日だ
ケーキを買って、プレゼントも用意しなければ
中学に入学したら陸上部に入りたいと言っていたので、シューズなんかが良いだろう。弟はきっと喜んでくれるはず
また一つ思い出したが、今度は涙が溢れてきた。弟にはもう会えない気がする
でも、どうしようもない。もう迷う事も無い
僕はシューズを拾い上げた。もう不安も何処かに消えていた
「そっか、僕は―――」
夕焼けの空に、星が見えはじめていた
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