399人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前ェェ!! 餡に何するアルかァァ!!」
神楽は高杉に殴りかかったが、その拳を餡の手が止めた。
「ダメよ、神楽ちゃん…」
「餡!! 大丈夫アルか?」
「ホゥ…まさか白木の杭を心臓に突き刺されても死なねェとはな…」
「これのお蔭(かげ)でね」
餡は立ち上がり、懐から古ぼけた本を取り出した。
それは幼少時代、松揚先生の営んでいた寺子屋で配布されていた教科書だ。
それには先程の白木の杭が刺さっている。
最初のコメントを投稿しよう!