ブラコンって結構多い…?

2/10
398人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
「なるほどね。高杉が…事情はしらんがオメーの兄ちゃん、とんでもねー事に関わってるらしいな。 で? 俺はさしずめ、その兄ちゃんにダシにつかわれちまったわけだ。 妖刀を捜せってのも要は、その妖刀に俺の血を吸わせるためだったんだろ。 それとも、俺に恨みをもつ似蔵に頼まれたのか…いや、その両方か。 にしても、ひでー話じゃねーか。お前、全部知ってたんだろ? 兄ちゃんの目的をしったうえで、だまってたんだろ。 それで、今さら兄ちゃんを何とかしてくれって? お前のツラの皮は月刊少年ジャンプ? なァ、餡。こっちこいや、別に床が濡れてもかまわねーよ」 「あら…いつ、気が付いたのかしら?」 「最初っから」 餡はベランダから入ってきた。髪も顔も着物も、ビチョビチョに濡れていた。 元々青白い顔は、さらに白くなっていた。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!