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「神楽ちゃんがアイツらに捕まった、だから私は先に行くわ。
あなたもどうせ、後からあの娘と一緒に来ることになるでしょうから」
「…バレていやがったが」
「『バレた』じゃなくて『わかっている』ね。
何年の付き合いだと思ってんのよ」
「20年以上」
餡は一瞬、顔が綻んだが、今度は真剣な目付きで言った。
「それから…今回の件で『私』が覚醒するかもしれない。
その時は………殺してでもいから止めて。
今度こそ、あの時みたいに仲間を殺すかもしれない。
『私』の力は強力だけど…コントロールが効かないから。
だから銀時、『私』が覚醒した時は……いえ、『私』が覚醒し始めたら殺すつもりでいてちょうだい」
「俺は餡を殺すつもりはジャンプ1ページの厚さもねーよ。
『アイツ』なら殺すつもりで止めるけどな。餡は餡、『アイツ』は『アイツ』だ。
もし餡が死ぬようなことになるんだったら、俺も一緒に死んでやるよ」
「……ありがと、銀時」
「…ああ」
餡はベランダから一瞬で姿を消した。
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