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彼女はこの手紙を書いた翌日に亡くなられました。
いえ、正確には手紙を書いてる時点で死んでいたのですが……。
彼女が彼を想う気持ちに神は負け、最後に彼女にチャンスを与えたのです。
「もし、君が死んだとしても大地とやらには幽霊になった君の姿がみえるようにしてやろう。」
しかし、彼女は首を横にふり、それを拒んだのです。
「もし、仮に私の姿が大地にみえたとしても、私が大地にしてやれることはもうないの。
きっと大地は私がそばにいることで自分の人生を棒にふってしまうわ!!
せめて手紙だけでも書かせて。」
そう言って彼女は先程の手紙を書かれたのです。
僕はしっかりと彼女の魂を神のもと、すなわち天国へと送り届けました。
以上が僕からの報告でした。
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