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「・・・・・そろそろですわね。晶弥、こちらに来て座って下さいな」
紗羅はそう言うと、僕から離れて僕の手を取り丘の中心まで連れて行った。
そして、どこからかブルーシートを取り出して、そこに座った。
僕も紗羅の隣に座り、問いかけた。
「紗羅、一体何があるの?」
「晶弥、覚えていますか?お昼頃に晶弥の部屋で私がお話した事」
「えっ?」
確か、神社通りいっぱいの露店と・・・・・花火大会?
「3・・・・・2・・・・・1・・・・・0!」
ヒュルルルル・・・・パァン!パラパラパラ・・・・・。
紗羅のカウントダウンと同時に、夜空いっぱいに大きな花火が打ち上がった。
「うわぁ・・・・花火だぁ・・・・・」
「はい。この場所は花火が一番良く見える場所なのです」
「そうなんだ・・・・・」
花火見るの、初めてなんだよな・・・・・。
こうやって話している内にいくつもの花を夜空に音より少し早く咲かせている。
まるで花畑だと、僕は思った。
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