夜空の花束

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「晶弥!早く早く!」 「待ってよ紗羅!そんなに走らないで・・・・・・・」 僕が天海家の屋敷に来てから二週間。大分仕事にも慣れて、執事らしくなってきた頃にはもう夏休みは終盤にさしかかり残り2日となった。 そんな時、昼頃に紗羅が僕の部屋に来たことが事の始まりだった。 ―――――― ―――― ―― ― 「お祭り?」 「はい!今日は神崎市のお祭りの日なのです!」 紗羅が言うには、今日は年に一度の神崎祭りの日らしい。 街の一番大きな神社の神社通り一杯に露店が出され、夜には花火大会まであるという、市を挙げての盛大なお祭りだそうだ。 「へぇ、お祭りかぁ・・・・・・・懐かしいなぁ」 「と言う訳で、今日は私と一緒に行きませんか?お祭りに!」 何が「と言う訳」なのかわからないけど、お祭りかぁ・・・・・・。行ったのは両親と行った一度きりだし・・・・・・。 行きたいなぁ・・・・・。
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