吾 子

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目を覚ますと、隣には愛しい人が眠っている。外を見ると朝方だ。さっきの赤子…私の中へと消えていった。『明け方の夢は正夢になる…。』と保名さまから聞いたことがある。まさか、ね。人間と天狐の間に赤子が出来るわけがない。私はそれを知りながらも、夢で見た赤子が気になった。 可愛い赤子だった。『もし、私が人間だったら…。』あの赤子を抱きしめ、愛しいむことが出来たのだろう。その日、一日夢で見た赤子の事を思っていた。
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