0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
それは妙な夢だった
夢の中の俺はとても幸せそうに笑っている
それを俺は別視点から眺めているのだ
まるで映画を眺めているようだった
俺はなんとなくだが何故夢の中の俺があんなにも幸せそうに笑っているのか分かっていた
夢が叶ったのだ
叶った夢がなんだかは知らないが現実の俺には自身の未来像なんてのは思い浮かばず
なんとなく学校を卒業してなんとなく入った会社でなんとなく働いている
そんな下らない人生を送っている
正直羨ましかったよ…
でも幸せは永くは続かなかった様だ
早くも夢の俺は泣き崩れて地べたに膝をついている
醜い泣き顔だ
涙と鼻水を垂らしながら唇を血が出る程噛み締めている
おいおい…
もともと大した顔じゃ無いんだからさぁ
んな顔するんじゃねーよ…
胸が苦しいじゃねーか
目の前で吐き捨てる俺に泣き崩れてる俺が目を向けた
我ながら凄い睨みだと思う
目が充血してやがるから更にだ
でも、ああ…まだ諦めて無いんだな俺は…
目が死んじゃいねーんだもんよ
そこで俺は目を覚ました
枕元の目覚ましに目をやる
セットした時間までもう少し余裕があった
さて…何故だか知らないが仕事で疲れてた筈の身体に力を感じた
んー、頑張ってみるかな?
馬鹿な俺には何をどうすれば良いかすら、まだ分からないけれど
無我夢中に走って見るのも良いかと思えた
なんだよ…
まだまだ俺には夢をみる余裕が在るんじゃないかよ…
ここにピリオドはない
最初のコメントを投稿しよう!