ランサー

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………………………。 有り得ない。 大黒柱、南林寺 公彦は、そう思わざるを得なかった。 公彦は、書斎の全ての本と内容を暗記している。 しかも、それを読んだのは、たった二週間前。 その時には、そんなことは一文字たりとも書いていなかった。 ゆっくりと、口を開き、ランサーと睛に告げた。 「私も、協力しよう。 実は、私の知り合いに魔術師がいるのでな……」 「む……。私は、不服だが……、マスターはどうしたい?」 「分かったわ。お願いしていい?パパ?」 睛は、眩しい、何年かぶりの公彦に対しての笑みを見せた。 「ハァ……。どうなることやら……」 共闘の仲間が手に入るかもしれないと、心の底でほっ、としているマスター、睛。 そして、多くの憂鬱が溜まっているランサー。 二人は、仲良く、聖杯戦争の戦火へ、片足を突っ込んだ。
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