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橘は痛めた腕を庇いながら、巨体の男の突撃に身構える。
橘(少しでもダメージを抑えないと…)
もはや橘になすすべはなかった。
巨体の男「ウォォ―――。」
渾身の一撃をキメる為に巨体の男は一気に橘に殴りかかる。
橘「ぐ…。」
橘は痛む腕をなんとか顔にクロスさせ守る。
巨体の男「無駄だ――!!」
巨体の男の拳が橘の腕もろとも吹き飛ばす勢いで突き進む。
ガキィィィ!!!!
酷く鈍い音がする。
二人の腕のぶつかる音にしては違和感がある。
橘「……あ、あれ?」
橘は巨体の男の攻撃に耐える為に目を閉じ、体を硬直させていたが、痛みがない事に気付き、目を開く。
そこには巨体の男の拳に革製の鞄が橘の顔を守っていた。
橘「これは………俺の!?」
鞄をマジマジと確認する。
???「そこまでだ!!!」
突然高い声が巨体の男の後ろから響く。
夕日の光がその声の主を映し出す。
細く長い髪を腰まで揺らめかせ威風堂々と腕を組みこっちを見ている。
橘「な…なんでここにいるんだよ?。」
橘は声の主を見るなり困惑している。
???「フン、私の約束を無視して何をしているかと思えば…愚かだな。」
半ば呆れた顔で橘を見下す。
時刻は18:30分
???はアノ人?
二人の闘い終わり
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