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――PM1:00
「何もやってねぇや……。」
ずっと寝てた。
目が覚めても誰もいない。
こんなの初めてだ。
誰もいないシェアハウスって、こんなに静かなんだ…。
「育海……。」
意味もなく
愛しい人の名前を呼ぶ。
「育海……早く帰ってきてくれよ……。」
――ガチャッ
「育海ッ!?」
扉の奥から見えた人影。
俺が間違えるはずのない人影。
「ただいま、仁。」
いつもの笑顔で俺の名前を呼んでくれた。
1日会わなかっただけなのに、なんだか何年も会わなかったみたいだ。
思わず育海に抱きついた。
「どーしたんだ?仁(笑)寂しかったのか?」
「うっせー!!寂しかったよぉッ!!悪いかコノヤロー!!」
寂しかった。
不安だった。
もう1人は………嫌だ。
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