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抱き締められたまま、時間が過ぎた。
流れる沈黙。
気まずい雰囲気。
その流れを破ったのは、何を思ったのか俺だった。
「育海……。」
「………なんだ?」
「本当に………?」
抱き締められても、言葉にされても信じられない俺は、ひどい……やつなんだろうか……。
「本気だよ、仁。愛してる…。」
まわした腕に、力が入っている。
「育海……。」
「なんだ?」
緊張するけど、育海が言ってくれた。だから、俺も応えなきゃいけない。
「…………俺…も……。」
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