32人が本棚に入れています
本棚に追加
事故に一番ショックを受けていたのは、仁だった。
両親を事故で失い
また、
大好きなおじさんも
事故で失った。
幼い心にはまだ、受け止めきれなかったのだ。
ただひたすらおじさんの遺体に話し掛ける仁。
頬についた跡を消し去るかのように、次々と溢れだしていく涙。
「おじさん…早く帰ってきて?今日はカレーだよ!おじさん!!」
ただひたすら……
ひたすらに話し掛けていた。
もう一度起き上がると信じて。
苦しんでいる仁をささえるかのように肩を寄り添わせた育海と一緒に。
.
最初のコメントを投稿しよう!