覚えてる?

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和泉がゆっくりと喋りだし、一体どれくらい時間がたったかはわからない。 しかし、空はすっかり赤くなっていた。 ブランコに乗っていた和泉の視線が、初めて俺に向けられた。 「仁ちゃんは、そのとき育海ちゃんに惚れたんでしょう?」 全ては見透かされていたのだ。 「あぁ。」 きっと今何を考えているのかも。 こいつはわかってる。 「……ごめんね、教えてあげる。何で僕が怒ったか。」 .
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