―情緒不安定―

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一気に独りになった気がした。 私の居場所はどこにもない。 妊娠発覚してから 毎日のように 泣いてたのとは また訳が違った… 気付いたら泣いてた。 泣きながら目が覚めた。 心のバランスが 崩れたかのように 無意識だった―… 今の私のお腹には 宿命して8週間の 赤ちゃんがいます。 あなたは生後8週間の 赤ちゃんを殺せますか? 私の中では同じなんだよ。 お腹の中にいるか いないかだけで 何も違いはないんだよ。 おろして欲しいなら 自分の手で殺して― 私のお腹を 力いっぱい蹴りなよ? 水の中に腰まで浸からせて 私を長時間いさせなよ? 長い棒でも使って 私のアソコ掻き回してよ? それでも降りないなら 私ごと殺しなさいよ? 中絶ってそういう事だよ。 相手は医者でも 母と子が受ける苦痛、 ダメージはそれと 全く一緒なんだよ。 『諦める』だなんて 言葉濁しちゃってさ はっきり言えば? 殺そうって―… 悪者になりたくないから 濁すんだよね… 責任取れないもんね。 私は我が子を殺す為に 自分の足で…自ら―… 病院に向かうなんて 出来ないよ。
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