異世界への旅立ち?旅立たされ!

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カードを通して話してくるところを見るに、相手はそれなりにヤバい力があるっぽい。 ・・・逃げるのは無理、か。 「・・・何を助けるって?」 「おお、助けてくれるのか!」 と、肩をぽんぽん、と。 肩を? いつの間にか、青年はカードから出て来ていた。 「のわ!?」 「あまり驚くな。俺の名はルーク。お前は?」 「守峪 霧夜(かみたに きりや)だ」 「守峪・・・霧夜か・・・ 予言書にあった名と同じだな・・・」 「・・・予言書?」 「ゴホンゴホン、何でもない」 何なんだこいつは。 「それで?助けるっていうのは?」 「あァ、そうだったな。最近物忘れが激しくて敵わん。・・・そうだ。その事なんだが・・・」 間があいた。 「・・・聞いてもわからないだろうし、こっちも話すのがめんどくさいから、ちょっとついてきてくれ」 今更だが、ウザいな、コイツ。 ルークが右手を振りかざし、意味不明な呪文を唱えると・・・ ボウン!! 煙がもうもうと立ち込めた。 「ゴホッゴホッ! ミスった・・・」 ルークぅ!空気よめ!! ミスるとこじゃないぞ!「もう一回・・・」 パァァァ・・・ 扉が現れた。 安っぽい。 「入ってくれ。」 「はいって大丈夫なのか?」 当然俺は不安だ。 「いいから入れ! ・・・ったく、これだから最近の若いモンは・・・」 いや、あんたも十分若いだろ。 まあ、中が気になるので、入ってみる事にした。
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