悲劇の幕開け

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それからずっと、僕は砂時計と一緒に生きてきた。   一度も触れたことがないのに、常に砂は流れ続けている。   …まるで血液みたいだ、と思ってしまった。   もしこれを誤って壊してしまおうものなら。   僕は、死んでしまうのだろうか?     そう考えると、背筋がぞっとする。     それと同時に、よくこの10年という長い年月の中、壊れなかったものだと感心する。     『なぁ…お前は一体何なんだ?どうしてずっと砂が落ちてるんだ?僕はひっくり返した覚えはないぞ?』     砂時計に話しかけてみる。当然、返事はないけれど。     『…これを、自分で割る日が来るんだろうか…』    僕は血液のような砂を見つめながら、いつしか眠りについていた…  
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