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まただ…
また、あの赤い色…
『うっ…』
もう見たくない。
こんな血の色。
誰か、誰か助けてくれ。
《ヒトリ、イナクナッタ》
『!!』
この声は、あの時の…!
『くそっ…!どこにいるんだっ!』
《ボクハ、ココニイルヨ》
『どこだ!隠れてないで出てこい!』
《キミニハマダ、ミエナインダネ》
見えない?
どういう…
《ゴランヨ、ツギハアイツ》
ふと顔を上げてみると、前と同じ…顔が見えない‘ヒト’が歩いてきて…
『ひっ…い、いやだっ…』
また、繰り返される惨劇。
おぞましい声を上げ、絶命し、彼岸花に喰われる‘ヒト’だったもの。
『僕が…僕が何をしたっていうんだ…!』
必死に嘔吐と戦いながら、謎の声に問い掛ける。
《コレハ、キミガノゾンダコト》
望んでない!
母親が死ぬことなんて望むか!
ましてやまた人が死ぬだなんて…!
《マタ、アオウネ…‘ユウト’》
…え?
僕の、名前…
どうして…
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