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目覚め。
気怠い、目覚め。
『う…』
昨晩あんなことがあったばかりなのに、変わらず朝は訪れる。
まるで昨日のことは夢なのだと言わんばかりに澄んだ青空だった。
『…そうだ、学校、行かなきゃ』
あっという間に過ぎた連休。
…と言ってもただの土日なのだが。
色々なことがありすぎて、頭がパンクしそうだった。
『…母さん…』
顔を洗いに1階に下りてみても、そこにいつもの母の姿はない。
朝ご飯を作ってくれている母が。
「おはよう」と言ってくれる母が。
もう、この世にいない…
『…ッ…!』
どうしたらいいのか。
まだ17才の自分にできることなんて限られてる。
とりあえず今できることは、周囲に怪しまれないよう、いつも通り学校に行くことだ。
気持ちを切り替えて、僕は学校に向かうことにした。
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