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「---このまま、黙っててあげてもいいのよ」
沈黙を破るように---松下先生の楽しそうな声が響き渡った。
立ちすくむ私の脇をすり抜け、たっくんの傍まで行くとーーーその背に手を回していく。
「渡辺さんだって、こんな時期に停学になんてなりたくないでしょ?
このことは、ここにいる3人のヒ・ミ・ツーーーそれでも、構わないわよ。
そのかわりーーー」
そのまま、ピクリとも動こうとしないたっくんの首へを顔を埋めていく。
「ーーー孝行を、私に頂戴」
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