14人が本棚に入れています
本棚に追加
「そんな奴が不良の頂点に立ってんじゃねーよ!ばーか!」
「てめ、何で知っ‥‥、お、俺の勝手だろーが!」
「何顔赤くしてんの!かわいいなオイ!」
「な、う、うるせー!」
「そんな奴に鬼兵隊の頂点に立つ資格は無ァァい!今日から鬼兵隊のボスは私だァァァ!」
駆け出して一気に距離を縮める。やはり狙うのは死角だと側頭部目掛けてハイキックをかます。高杉は一瞬戸惑ったものの、さっきみたいににやりと笑い、がしりと足を捉えられてしまった。慌てて高杉の手から逃れようともがくも、高く上げた右足を引っ張られてしまう。両手でスカートの中身が見えないように抑えて左足の爪先でトントンと地面を跳ねる。この、高杉の憎たらしいこと。「白か」とか、羞恥で死にそうだ。やっぱり鬼兵隊の総長なだけあって、強い。遊んでいるだけかも知れないが、私は既にパニックだ。参ったかなんて、そんなの。既に私は高杉に参っている。雨に濡れている猫に笑いかけている姿を見たときから、ベタな優しさに惚れてしまったのだ。そんな人がまさか鬼兵隊の総長だなんて信じたくないし信じられないのだが、そのギャップに惚れてしまったのも事実なのだ。
たかすぎ は メロメロ を つかった
こうげき が できない!
最初のコメントを投稿しよう!