恥じらいを捨て(坂田)

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恥じらいを捨て(坂田)

「わたし銀ちゃんに好きだって言ってもらったことない」 そいつの言葉に驚いて、持っていたいちご牛乳を落としてしまった。コップが割れる音も気にせず目の前に居る奴を凝視する。こいつの言葉に、というかこいつ自身を見て息が止まりそうになる。え、アレ?夢?ぎゅう、と頬をつねると痛かった。え、幻覚?と目を擦って改めて見ても、こいつの姿は消えなかった。
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