吸考ポンプ

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きみとの出会いは偶然か必然か。 きみに興味を持ったのは、悪いけど、周りにあわせるためだった。 中学一年生の二学期。 周囲とはほとんど打ち解けて、軽々しく笑いあえるようになっていた時期だった。 クラスの仲間の一人が自慢気に待受け画面を見せてきた。 自分には早い、というのが今までの己の見解だった。 小学校や、早ければ幼稚園でも、きみのような存在を自慢されたことがある。 正直僕には必要性がよくわからなかった。 家に帰れば親がいるし、こうやって殆ど毎日友達とも顔をあわせている。 でもどうやら僕の意見は、古くて、頭のお堅い意見だったらしい。
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