春夏秋冬3～結婚～

１年目の春

あれから何時間が過ぎただろう…。
マズイ!！寝てしまった!！
急いで起きると隣にはお父さんが酒を飲んでた…。
ああそういえばお父さんの飲み友達が来て一緒に飲んでたら深酔いしてしまったんだ…。
飲みすぎた…。
お父さん凄いよ…。
まだ飲んでる…。
先生みたい…。でも血のつながりはない…。
「おお起きたか。若いのに飲めんのか!！これじゃあカズ相手するのは大変だろうに…。」
「す、すみません…。久しぶりに先生の相手した感じで…。」
「俺たちの役目は終わった。カズが次ぎ好きな人が出来たら俺と母ちゃんは二度とカズの前に顔出さないと決めてたんや。」
「だ、駄目です!！そんなの…。先生が悲しむ…。まだふっ切ってないんです!！…今日だって二人のこと気にかけてたし…。」
あとは…。あ～あれ？？僕墓参り行ったっけ？？
「あの～お墓参りって行きました？？」
「おめぇはここで酔いつぶれて寝たからおめぇおいて行ってきた。」
ガーーーーン!！
僕飲みに来ただけじゃんか…。
トホホ…。
先生怒ってないかな？？
そういえば先生とお母さんの姿が…。
って…あれ？？いつの間に二階に？？
きっと運んでくれたんだ…。
「お父さん、結婚してもどうか見守って僕たちの故郷にしてください。僕も実の親を小さい頃亡くしました…。でも先生はもっと孤独だった…。でも初めて俊幸先生を愛した事で人を思う心を知ったんだと思います。だから…その…。」
「解った解った…。せやけどお前はお前なんだからな。カズがもしお前を俊幸と見たらカズに言っとけ！今度こそ縁をきると!！期待してるぞ俊一君!！」
「は、はい!！」
やった!！一歩前進！
お父さんに認められた！
あとは先生とお母さんだけ…。
お父さんはそのあと横になり寝てしまったので僕は一階へと下りたらお母さんは台所にいた。
「すみませんお母さん。寝ててお墓参りにも行かないで…。」
「いいのよ、あなたにはこれからのカズちゃんを見ていてほしいの。」
「明日必ず行くので…。」
「だからこれ以上墓を掘り起こそうとする真似はやめて!！」
そうキツくあたりちらしたお母さん。
命日が近づくにつれこう逆上してしまうのだと言う。お父さんが言ってた通りだ。
「あら私ったら…。あなたが浸けてる香水…俊幸のと同じで…。俊幸が帰ってきてる気がするの。」