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『はいチーズ!!』
パシャ
「顔が真っ赤だが大丈夫なのか?」
「……初めて女の子と二人で撮るんだ。緊張するんだよ」
「なんだ、渉は可愛いな」
「う、うるせぇ」
変顔をしろなんて機械から言われたが、今の俺はそんなこと出来ない。
だって無理でしょう。可愛い子が横にいて変顔なんて。
水樹は変顔の意味が分かってないらしく、むぅ、と考えている間に一枚撮られてしまった。
顎に手を添えて考えるポーズがまた様になっているようで失敗という訳ではなさそうだ。
「水樹、最後だ」
「よし」
ハイチーズ。の合図と同時に俺の頬に少しばかり湿ったやわらかい感触が。
ほんのり甘い香り、女子特有の香りだろうか。
腕には多少の圧迫感と、ふにゃっとしたものが。
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