春は気持ちが良い

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楓が怒る理由は年頃の女の子なら誰でも分かるだろう。 ちょっと強く言っちゃったりとか。 友達になってから半年程経った頃、楓の亮介に対する態度に疑問を持ち始めた。 とてもとても仲が良かった俺達はよく俺の家で遊ぶ事が多かった。 だから楓をいつも通り家に招き、質問をする。 『亮介のこと、好きなのか?』 中学の俺に馬鹿かと言ってやりたい。 ほっとけばいいものを、流石中学生。 もちろん好きじゃないと意地を張る楓。 そんな楓にあぁでもない、こうでもない、と意地糞悪く攻めるとついに楓は泣きそうな顔で俺の肩を揺さぶった 『す、好きだよ!!もう意地悪だよ渉!絶対言わないでよね・・・』 流石にこの時は申し訳なくなったのを覚えてる。 一方、その亮介はと言うと、コイツはコイツで楓が好きな訳で。 いっその事、くっつけてやろうかと考えたことがある。 だが周りが何を言う筋合いはないと思って、そっとしようと決めた。 ほっとくなら楓に問い詰めるなって今になって思う。 流石中学生。 だかだが、そろそろ俺にも限界が来てるから、助言だけでもしてやろうと考えているのが本音。 ちょっと背中を押せばくっつくと思うんだけどな。 そんな関係の二人は気まずそうな雰囲気。 俺はある提案をする。 「どっか遊び行こうぜ」
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