14835人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめん……み、水樹」
「……いやだ」
……会長……可愛いな。
頭をさすりつつ会長の機嫌を窺う。
謝ってもふんっ、と顔を背けるし。
「お前は私をからかった」
む、むずかしい子なのかなこの会長。
「だから悪かったって」
「許して欲しいなら私を愉快な場所へ連れて行け」
愉快?ダイアモンド?は?
ちょっと待てそれはどういう意味だ。
出会って数分でどこか連れて行け?
中々攻めるなこの会長。
「え、何々デートしたいの?」
俺はこんな綺麗で可愛い超絶美少女と遊べるなら喜んで……
「何!?でででデート!?そうかこれはデートというものか……そ、そうだ。デートだ」
えー、この子自分の言った事把握してない。
「一応……本気?」
「………仕方ない」
「仕方ないなら別に―――」
「……連れて行け」
立ち去ろうとする俺の腕を掴み、無理に引っ張る。
次の瞬間には自分のした事に気づいてすぐに放し、顔を赤くした。
何だか一人の世界に入って黙り込む会長を覗き込むと、平手打ちをくらい、涙目になる俺。
「俺何してんだろ」
最初のコメントを投稿しよう!