第5章

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「古泉、お前はどうなるんだ?」 「どうなる……というのはどういうことですか?」 最近神人はどうなんだ。 「ここ数年は見てないですね。閉鎖空間はどこへやら……です。」 ハルヒの精神は安定しっぱなしか。 「まさにその通りです。我々機関もすでにあるようでない感じですね。」 また曖昧な。 「ただ変わらないのは九年前、涼宮さんが過去への道を閉ざしたあの日からさらに過去へは遡れないということです。」 情報統合思念体でも未来人でも機関でもそこは共通認識か。 「その通りです。」 いずれにせよハルヒ神説はまだ根強いんだな。 「そうなります。ただ私たちの願いは時がこのまま推移することですから。」 こちらとしてもそうなることを願うさ。目からビームとか遠慮したいからな。 「涼宮さんはあなたに任せました。あとはあなたの役目です。」 そのセリフもう十回は聞いた。 「そうですか。」 古泉のハンサムスマイルがやけに輝いて見えた。 そして俺はまた別場所に移動した。
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