ただ季節だけが動いて

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何の為にこんなストーカー紛いの事やってるのか、と問われれば俺は上手く答えを返せないだろう。 いやもうそんな事、どうだって良い。 ネオン街、夜が果たして訪れるかも分からない歌舞伎町。 開いた口が塞がらないと言うか、何だか洒落になってない方向へ事が進んで、緊張で変な汁が出てきそうだ。 「徒歩で此処まで着たの初めてでさぁ…てか俺ら制服」 「行くぞ、ここまで来て帰るなんて寒すぎるわ」 少し目を離せば直ぐに見失いそうだった。 白衣じゃ無くて、スーツを緩く着こなしたアイツは新鮮だけど目立つ格好じゃない、こうなりゃあのふざけた銀髪しかねぇし、たかが標準の視力じゃこんなごった返した町では直ぐに見失ってしまう。 「にしても、こんな所になんの用ですかねぃ?キャバクラか…または風俗?」 「…」 うっせ黙れ 声に出さないけど毒づいた。 あーも、何でこんなイラついてんだか。
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