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時計なんてもう見ていない、親につべこべ言われる歳でも無いし、まぁこんな街ふらつく歳でも無い気がするが。
周りからの目線がうざったらしくって、俺も総悟も極力周りを見ずに歩いた。
補導されでもしたらそれこそ洒落にならない。
「あ、土方あれ」
「あそこか」
銀髪が一つのビルの前で止まり、中に入っていく。
俺達も小走りでビルの前に行ったが、もう奴の姿は無く、ビルの案内では各フロア別のテナントが違って何処に入ったかさえ分からない。
良くある訳の分からないテナント名、大体が水商売だろうが。
「ちっきしょ此処までかよ!」
「もう良いでしょ土方、俺ぁ足がクタク…」
『タ』が言われる変わりに、総悟の口が「せんせい」と動いた。
「俺が気づかねぇとでも思ったのかこの悪ガキ2人」
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