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「反抗期?」
「違うわ」
冷たいコンクリートに押し付けられた両手首が痛む。
ま、顔には出さねぇけど。
こんな子供相手では、どこか余裕を持って接した。
内心はどうであれ、外側は綺麗にコーティングして。
なぁ、土方、綺麗に写ってる?
「あんたのバイトの話しなんてこの際どうでも良い、俺が知りたいのは」
「知りたいのは?」
同じ高さにある顔を覗きこむ。
案の定言葉に詰まった土方は、眉を寄せた。
その表情良いね、グッとくる。
「あんたが何で、この前俺にあんな事したか」
「何かしたっけ?」
「とぼけんなよ」
「くッ…」
ギリッと掴まれた皮膚に指が食い込む。
まるで痣になってもおかしくないようなソレに、思わず小さく声が出た。
「ちゃん、と言ってみ」
「…何でフェラなんかしたんだよ」
痛みなんか忘れてしまう。
「お前の顔が好みだから」
と呟いた後、直ぐに身を乗り出して唇を塞いだ。
只、今は甘い感覚に捕らわれていたい。
そう思った。
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