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チュっと唇を啄むように愛でて、首に回した手でストレートでサラサラな髪を撫でた。
瞼は閉じている。
だってそりゃマナーだから、どんな顔をしているのかは少し気になるけど。
舌を忍び込ませて思いっきり甘いキスをした後、俺はニッと笑って離れてやった。
きっと驚き過ぎて抵抗できなかったんだろう。
「じゃあな」
少し遊んでやったんだ。
夜更かしをしでかした悪ガキに。
そう言い聞かせて俺は離れる。
(誰になんて自分でも分からない)
直ぐ伸ばされた手も、今度はあっちから押し付けられた唇も、寝不足の頭では避けられなかった。
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