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「よう土方、なっがい便所ですねぃ、俺はてっきり踏ん張り過ぎて脳の血管ブチ切れて昇天しちまったと思ってましたぜぃ」
「お前を昇天させてやろーか総悟」
あの後、どうにかこうにかして自分を収めた俺は、ショボつく足取りで教室に戻った。
365日俺を地獄に落とす事しか考えていない総悟は無視して、自分の席に座る。
自然とデッカい溜め息が漏れた。
はぁあぁあぁ。
誘ったのはあっちからだった。
俺とした事が、提出日が今日までだったレポートを忘れ、渋々謝りに行った時、甘い誘いに乗った。
『触らしてくれるなら、今回は無かった事にしてやるぜ?』
冗談だと思った。
冗談じゃなかった。
「おう!トシどうした!暗い顔して下痢にでも陥っ」
「近藤さん」
さっきから便所系統の話ししかしてこない会話をぶった切って、前に座る一回留年済みの近藤さんに向かって言う。
「男同士ってアリ?」
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「イヤン!バカン!トシのえっち!」
「あんたじゃねぇよ」
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