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僕達は今、ある問題に直面しています。
実は僕達の同好会設立を生徒総会で決定するとき5分間のアピールタイムがあるそうなのです。
そこで僕達の力を見せつけてやるんですが…。
ええ、そうです。練習場所がないんです。
今日はとりあえずお金がかかるけどスタジオを2時間借りて楽器持って顔合わせします。
僕も愛用のギターを担いでみんなと一緒にスタジオへ向かいます。
電車に揺られること10分、ようやくスタジオに到着しました。
「それじゃあまずは楽器御披露目タ~イム♪」
奏のかけ声でみんな楽器を取り出します。
秀一はスタジオ備え付けのドラムセットの椅子に腰を下ろしました。
「明日香ちゃん!それローランドのシンセサイザー!?」
「家にあったのを持ってきたまでよ。運ぶの凄く大変だったんだから」
なぜか明日香の家には普通にシンセサイザーがあったようです。
「かくいう奏だって、ソニック?いいベース使ってるね」
「へへへ…お母さんに買ってもらったんだぁ。
じゃ舜くんは………」
そこまで言った奏は僕のギターを見つめたまま動かなくなりました。
「え!?なんなのよ!?
舜のギターってそんなにすごいの?」
明日香は置いて行かれた感じが否めないようです。
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