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「………ギブソン…!!」
やっぱり奏には分かったようです。いや、楽器好きな人になら一発で気付かれます。
「このギター…確かにGibsonって書いてあるわね。でもそれがなんなのよ?」
「例えばね、明日香ちゃん。
このギターが中古で25万くらいで売っていたらどう思う?」
「高すぎるわ、買うわけない」
「その値段でもあっという間に売れるのがこのギブソンなんだよ」
あっ、と声を上げて明日香もまじまじと僕のギターを見つめてきました。
いやいや、2人とも値段の面から言えば変わんないでしょ…。
違いますかね?あんまり価格は分からないんですが。
その後、みんなで練習したのですがこれも大はずれ。
僕はなんかノイズでまくりーの、嫁ぎーのな感じで、
秀一はぶっちぎりの独走状態。
明日香は技術はトップクラスですが、音がなんかおかしいです。サウンドメーキングを一から学ばなければ。
つまり僕らは楽器は最高クラスでもそれを活かせないという、まさに宝の持ち腐れ状態。
唯一、奏だけは素晴らしい演奏をしておりました。
彼女のベースが一際目立っていた一日目の僕らなのでした。
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