5人が本棚に入れています
本棚に追加
「さっさと家に帰るぞ。明日から夏休みなんだから、一日中寝てろ」
元兄が早々と帰るの準備をする。
心配性の直兄だから絶対止めると思い、直兄の方を見ると、珍しく元兄の意見に賛成のようだった。
「え……今日はもう帰っていいの?直兄らしくないね……?」
直兄がぴくりと反応して黙り、すかさず元兄が
「お前、馬鹿か。たかだか道で転けただけの奴、入院さすわけねぇだろ。お前が寝てる間、どんだけ兄貴を説得したか」
直兄はわなわなとふるえた後
「やっぱり入院させたほうが!」
と、元兄に泣きつくが
「だから何度言えばわかるんだ!?」
と、いつものやりとりを始めた。
いつもと違うと感じたのは、気のせいだったようで兄達の言い争いを無視し、帰る準備をした。
.
最初のコメントを投稿しよう!